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投稿日:2017.10.25 カテゴリー:スタッフの独り言
その名も「テントウムシダマシ」。冗談みたいな話ですが、本当にそうらしいのです。
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モノマネに活路を見出す
テントウムシはご存知でしょうか。赤と黒の水玉模様をした、丸っこい虫です。あのカラーリング、実は「毒があるよ」というメッセージなのだそうです。事実、テントウムシには苦みのある毒性物質があるから、鳥は食べないのだそう。
そのくらいなら、別に普通じゃないか・・・と思うでしょう。ところが、このテントウムシのまねをして、同じような形、カラーリングなのに、毒性がない虫がいるんです。
その名も「テントウムシダマシ」。冗談みたいな話ですが、本当にそうらしいのです。
つまり、毒のあるムシに偽装しておけば、鳥たちが勘違いして自分達も食べられずに済むという戦術。言ってみれば、美川憲一のモノマネで食ってるコロッケさんみたいなもんか(たぶん違う)。これこそ、「戦わずして勝つ」を実現している一例なわけです。
動かないという「生存戦略」
続いてはナマケモノ。なんというネーミング・・・と思いますけども、彼らは1日のうち20時間以上眠っている、100メートル移動するのに1時間以上かかるという、何とも珍奇な動物です。しかし、彼らがこういうライフスタイルを選択したのにも、実は理由があるのです。
ナマケモノが住む南米の熱帯林には、ジャガーという肉食獣がいます。ジャガー横田ではありません。千葉の英雄、ジャガーさんでもありません。ジャガーはネコ科の肉食獣で、水中、木の上でも平気に移動してくるため、捕食される側としては非常にやりにくい相手なわけです。
御多分に漏れず、ナマケモノもこのジャガーさん(さん付けすると、ワケわからなくなるな)から逃げなくてはならない立場。さあどうする?となった時、ナマケモノが採った戦略が「徹底的に動かない」ことだったのです。
動体視力の良いジャガーですが、木の葉の茂った中にいる獲物を見つけるのは苦手
。そして、ナマケモノは毒のある木の葉をエサにしているため、エサを巡って他の動物と争う必要がない。ついでに言うと、ナマケモノは食べる量も少ないんだとか。そりゃそうだ。ほとんど動かないんだから。しかし、これもまさに戦略であるわけです。
クマムシのディフェンス力
ディフェンス面で最強かもしれない生物、それがクマムシです。もちろん、歌ネタで一世を風靡し、その後きれいに見かけなくなったあの二人組のことではないです。
体長は0.1~1.0mmほどの、四対の肢を持つ生き物で、英語では歩く姿がクマのように見えるところから「water bear」と呼ばれる虫のこと。種類によって生息環境が異なり、海、山はもちろん、都会や南極、北極に住む種もいるそうな。食性も種類によって異なり、藻やコケを食べるものもいれば、微小生物を食べる肉食の種もいる。どんだけ幅が広いのか。
さて、このクマムシ。活動するには基本的に水が必要になる。ところが、陸に住むクマムシは水がなくても生き延びることができる。乾燥すると「乾眠」と呼ばれる仮死状態に入るのだ。死んだように見えるけれど、死んでない。それが証拠に、吸水すると再び活動を開始するからだ。
この乾眠状態のクマムシは、ディフェンス面ではほぼ無敵と言ってもよい。マイナス273℃の低温からプラス100℃の高温、ヒトの致死量の約1000倍にもあたる放射線量、さらには水深1万メートルの75倍に相当する圧力、さらには真空状態にすら耐えうる。
戦わないどころか、ひたすら耐える。どんな悪条件でも、しぶとく生き残る。そして、自分が活動できるチャンスを常に待ち続ける。そんなクマムシ。ちょっと感動した。
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